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72.意気地なしのあなた


『せーの!』

「「ブタです……」」
 
「わたしとヴィヴィオは1ペア」

「1ペアー!」

「私は2ペアや。 俊は?」

「悪いね、フルハウス」
 
 スバルと嬢ちゃんとなのはとヴィヴィオとはやてと俺、全員の声が重なった後にそれぞれ自分がもっていた手札を場に出す。 嬢ちゃんとスバルが揃ってブタで、なのはとヴィヴィオが1ペア。 この二人は普通に手札をみて二人で交換してたけど可愛いので許した。 そしてはやてが2ペア。 てっきりストレートかフラッシュくらいはくると思っていただけに意外と拍子抜けである。

 俺はというとフルハウスだ。 まぁ、ぼちぼちのカードだったかな? 普通ならフルハウスがでた時点で勝ち決定なのだが──俺の隣でいまだ手札を出していないコイツが脅威でならない。

 隣に座っているアリサがほくそ笑みながら手札を場に出す。

「悪いわね、俊。 ロイヤルストレートフラッシュよ」

 アリサはそういって場に手札を滑らせるように出す。

 10 J Q K A のハート形。 どうみても勝てません、ふざけんなこの金髪。

「くそがぁああああああああああああ! なんでポーカーだとお前に負けるんだよぉおおおおおおおおおおおお!」

 勝てる勝負しかしない俺としてはアリサとのポーカーはダメなんだ。 妙に引きがいいアリサは常時フルハウスである。 こいつどういった星の元に生まれてきたんだ?

 のんびりタイムのこの時間、それぞれが好き勝手に行動しているときに持ちかけられたポーカー勝負。 絶対アリサがいなければ俺が1位で皆に好き勝手命令できたものを。

 じんべいスタイルの俺は足を組みながらぼやく。

「そもそも、アリサがポーカーにきた時点で勝利なんてあるわけないだろ。 特定のBGM流れ出したら勝利フラグと同じようにこいつがポーカーした瞬間、勝利フラグが出来ちまうもん」

「女々しい言い訳」

 隣でアリサで小さく呟く。

 いまのはカッチーンときたね。 完璧に俺キレたね。 なのはとヴィヴィオを巻き込んで俺もロイヤルストレートフラッシュ決めてやるよ。

 場に散乱しているカードを集めてくる。

「けどひょっとこさんもおかしいですよね。 勝負の間、ずっとジョーカー出てますけど」

「俺とジョーカーは友達だからな。 俺が『助けてくれ』というと笑顔で『いいよ』って返してくれる間柄さ」

「怪しい……」

 スバルが俺に嫌疑の目を向けてくる。 こっちみんな。

 しゃっしゃっしゃとくっていると、横からなのはが俺の袖を指さしながらいってきた。

「俊くん、袖からジョーカーがみえてるよ」

「まじで? あぶねぇあぶねぇ。 サンキュなのは」

 あぶねぇあぶねぇ。 イカサマがバレるところだった。

 極僅かだが見えていたジョーカーを定位置に戻してカードを配る。 ──ところで皆の視線がこちらに向けていた。 すんごい冷たい視線で。 視線のレイザービームで思わずターンを決めたくなってくる。

「ひょっとこさん……ずっとイカサマしてたんですね……」

「なにいってんだお前。 俺がいつイカサマしてないです宣言したよ? いままで見破れなかったお前たちが悪いだろ」

「ひどすぎます!!」

 スバルと嬢ちゃんが涙を浮かべながら抗議してきたので脱兎の如く逃げ出した。 だって怖いもん。

『あッ!? まってくださいひょっとこさん! いままで私達が受けた罰ゲーム、そのまま全部受けてくださいよ!!』

『そうです!! イカサマしたんだから受ける義務があるはずです!!』

「うっせータコ! 誰が目から牛乳飲んで口から出す宴会芸をするか!」



           ☆



 スバルと嬢ちゃんから逃げ切った俺はあの場に帰ることはやめて一人自分の部屋へと戻ることにした。

「あれ、フェイト。 俺の部屋で何してんの?」

「へ? え、えっと……ちょっとね……」

 ドアを開け自室に入ると、風呂上りで浴衣をきているフェイトが俺のベットに女の子座りをしていた。 微妙に見える生足が艶めかしく、かつ風呂上りということもあってエロい。

 とりあえず部屋にはいった手前、出るのも失礼になるかもと思い椅子に座る。 ノートパソコンでもつけよう。

 電源をいれ、しばしの間待つ。

 なんだかこうやってフェイトと二人だけの時間というのは随分と久しぶりな気がする。 いつもヴィヴィオかなのはがいたもんな。

「なんだか久しぶりだね。 ……俊と二人きりって」

「俺もたったいまフェイトと同じこと考えていたよ。 気が合うな」

「ふふっ、相性抜群だね」

 フェイトと二人で笑い合う。

 いまはこうやって笑い合うことができるけど、あのときは思いもしなかった。 ──こうやってフェイトと笑い合う時間がくるとは。

「なぁフェイト。 覚えてるか? こうやって俺たちが笑いあったはじめてのとき」

「うん、忘れるはずがないよ。 事件が終わった後だったね。 公園で向かい合って、私は俊にはじめて笑いかけたんだよね」

「そうそう。 あのとき、ちょっとだけ照れ臭かったのも覚えてる」

 ほんとはちょっとどころじゃなくて、めちゃくちゃ照れ臭かったんだけどな。

「知ってた? 私ね、俊のことはじめは警戒してたんだよ?」

「知ってるさ。 なんせ俺とお前の初対面のときのセリフが『話しかけてこないでください』 だもんな。 もうビックリだよ。 フェイトみたいなかわいい子に言われると心にダメージくるんだよな。 ちなみにフェイトで2回目だったよ。 1回目はアリサ」

「うー……、だってあの時の私はジュエルシード探すのでいっぱいいっぱいだったもん。 母さんとの約束もあったし。 それに俊ってば、私の家を特定してきて毎日毎日インターホン鳴らすんだもん。 立派なストーカーだったよ」

「そのときからフェイトに夢中だったのかもな」

 そのことは、いまも鮮明に覚えている。 管理人さんに連行されて士郎さん呼び出されて、おわびにシュークリーム渡すことになってよな。 ──そのとき俺はなのはにフルボッコにされてたけど。

「けどさ、俊ってば私と会うといつも必死に話しかけてくれたよね。 なのはを無視してどうにかして私と話そうとしてた。 あのとき後ろにいたなのはの顔は般若になってたよ」

「うっ……! そ、そこまでだったとは……。 いやまあ確かに何もできない幼馴染が魔法を使える相手に接近するのはなのは的には危ないからダメなんだろうけどさ。 ちょっとくらい見逃してもいいのに」

 そういった俺にフェイトは顔をマジマジと見て、その後溜息を吐いた。

「俊、ちょっとこっちきて。 お仕置きが必要だよ」

 ……え? いまのどこにお仕置きされる要素があるんだ?

 とはいうものの素直にフェイトの横に座る。

 フェイトが俺の手を握りながらいう。

「俊は覚えてるかな? 私のことを人形もどきっていったの」

「あぁ覚えてるよ」

 忘れるはずがない。 プレシア・テスタロッサがフェイト・テスタロッサに人形と告げたときのことだ。

 それに俺が思わず言い返したんだよな。

「『うっせークソババア! 人形が魔法使ったり 会話したり 排せつしたり 食事したり 泣いたり 悲しんだり 怒ったり 笑ったり ライバルと決闘したりするわけえだろ! てめぇの作ったものなんざ人形ですらない人形もどきなんだよ!』 私が崩れ落ちている横でそういったよね」

「その後俺はプレシアと口喧嘩したな。 プレシアがかかってこいよ、みたいな挑発してきたから隣にいるなのはの肩を叩いて『なのは、後は頼んだぞ』そうバトンパスしたよな。 あのときのなのはの顔は凄かった」

 えっ!? 私に丸投げするの!?

 みたいな表情浮かべてたし。 けどまぁ、まっすぐな眼差しで首を縦に振ってくれたけど。

 バトンパスするしかないじゃないか。 俺は戦うことができないんだから。

「人形もどき、それは言い換えるなら人形に成りなかった存在。 人形と人間の違いは心があるかどうか。 そう教えてくれたのは俊だよね。 ふふっ、9歳の私には少し難しかったよ。 ようは人間だって言いたかったんだよね?」

「あの頃はツンデレが流行してたからな、俺もちょっとツンデレってみたんだよ」

「そういうことにしといてあげましょう」

 フェイトはそういって強く強く俺の手を握りしめる。

 そんなフェイトをみて、俺の中で一つの質問が浮かんできた。

 本当は、ずっとずっと聞きたかったこの質問。 けど、怖くて言い出せなかったこの質問。

 この状況なら、言えるような気がする。

「あのさ、フェイト」

「ん?」

「もし、もしもだよ? 仮にあのとき、俺がプレシアの手を掴んで離さないで、プレシアを更生させて、プレシアの病も治って、そんでアリシアも復活させて、アルフやリニスと幸せな生活を作っていたら……とか妄想しないか?」

「ううん、そんな妄想しないよ」

「……そう、なんだ……。 けど、俺はそんな妄想してしまうよ。 プレシアとフェイトとアリシアとアルフとリニスが一緒になって生活してる光景を妄想してしまうよ。 フェイトだって妄想するんじゃないか? もしプレシアがなんの病もなく生きていたら、とか。 もしアリシアが生きていて、自分と二人仲良く過ごすことができていたら、とか」

 俺の訴えにフェイトはゆっくりと首を振った。

「亡くなった女を想っても、どうにかなることじゃないよ。 それにさ、私はいまのこの生活が楽しいよ。 俊がいて、ヴィヴィオがいて、なのはがいて、エリオとキャロがいて、はやてがいて、ヴォルケンの皆がいて、スバルがいて、ティアがいて、くだらないけど輝いている毎日が、どうしようもなく楽しいよ」

 どうして……どうして俺の幼馴染たちは、こうも強いのだろうか?

 俺はいつも最高の未来を考えてしまうのに。

 プレシアの生存と、病の回復。 アリシアの生存、リニスの生存。 初代リィンフォースの生存に、はやての両親の生存。

 皆が笑いあって暮らしている、そんな平和な世界を考えてしまうのに、俺の幼馴染はいまの世界がいいという。

「強いよ……強すぎるよ。 お前もなのはもはやても、皆強すぎるよ。 どんなに頑張ってもさ、結果が残らなかったら意味ないだろ。 俺みたいな奴は、考えてしまうよ」

「どう……考えちゃうの?」

「無力で無価値で無効な行動なんて意味ねえだろ……。 いくら頑張ってもプレシアはもういない。 アリシアはもういない。 リニスはもういない。 ほら、意味ねえじゃん。 なぁフェイトもそう思うだろ? 世の中は結果が全て、どんなに努力したって実らなければ意味はねえよ」

 無力な俺だからこそそう考えてしまう。

 無力な俺がやった行動なんて、結局のところ無価値であり、無効なのだ。

 プレシアの手を掴んだからなんだというんだ。

 結果として、プレシアを助けることができなかった。

 その時点で、ハッピーエンドにはならないのだ。

 そんな俺を、そんな俺の体を、フェイトは優しく抱きしめてくれた。

「無力でも無価値でも無効でも──無意味なものなんて一つも存在しないよ」

「そんなの……強者の言葉だろ……」

「ううん、絶対に違う。 意味のないものなんて存在しない。 例えいま足を空に蹴ったとしても、やがてその行動はどこかで活かされる。 ただ──それが結果に結びつくかはわからないけどね?」

 フェイトはゆっくりと俺の体を倒す。 丁度俺が下でフェイトが上の形になるように。

「俊は考えすぎだよ」

「人は考えることによって進歩してきたんだ。 考えをやめたらそこで終わりだろ」

「ほらまためんどくさいこといって誤魔化す。 そんな子にはお仕置きが必要です」

 そういってフェイトは俺のじんべいのヒモを解き、上半身をあらわにさせる。

 そしてその顔を、俺の胸に置いた。

 丁度鼓動を聴くように。

「ふぇ、フェイト……?」

「めっ! これはお仕置きだから──俊は喋っちゃダメだよ?」

 そうして固まる俺をよそに、フェイトは俺の鼓動を聴き続ける



           ☆



 こうして俊の鼓動を聴いてる私って、他人から見たらどんな風に映るのかな?

 きっと、へ、へんたいさんには映ってないと思うけど……

 ちらりと俊のほうをみる。 俊は私の言いつけ通りに声を出さずいた。 というより、思考を停止させていた。 おい、歩みが止まってるぞ?

 そんな俊の様子に少しだけムカついて、私は俊の胸を軽く撫でた。

 ビクッと俊の体が震えたのを感じた。

「……?」

 もう一度、軽く触ってみることに。

 さわさわ

 ビクッ

 …………もしかして?

 なんだか楽しくなってきた私は、ちょっとだけ指を舌で湿らせて俊の胸を優しく撫でまわす。

「……ひゃんっ……!」

「…………え? しゅ、俊……?」

「え? な、なに? ど、どどどどうしたの?」

「えっと……いま変な声が……」

「へ、へんな声? おいおい、フェイトの頭のほうが変なんじゃ──」

 早口でまくしたてる俊の胸をもう一度湿った指で撫でる。

「あっ……!」

「「………………」」

 ど、どうしよう……。 ちょ、ちょっとだけ可愛い……

 いつもとは逆な立場に少しだけ快感を覚えてしまう。

「だ、ダメだよ俊。 お仕置きなんだから声出しちゃ」

「い、いや……でもフェイトが俺の……乳首にだな……」

「へ? ち、乳首……!? さ、触ってないよ! そ、そんなとこ!」

「でも……そこどう考えても……」

 俊の指さした所、すなわち私の手に視線を落とす。

「……あっ……」

 確かに俊の、アレに私は手を置いていた。 しかもアレには微妙に水気が……。 こ、これって……私の、だ、唾液……?

 硬直する私。

 俊はそんな私をみて、苦笑いと愛想笑いを足して二で割ったような顔をしながらいう。

「ははっ、そういうのは似合わないよ、フェイトには。 えっと……下でゲームでもしないか?」

 そういって私の両肩を押さえて上半身を起こす俊。

 そんな俊を私はもう一回、力の限り押し倒した。

 えっ? えっ? と困惑する俊。

「……へたれのくせに……」

「あ、あの……フェイト……?」

「ど、どうせなのはとこんなことになったら、俊は嬉しがるんでしょ」

「い、いや……フェイトさん……?」

「いいよ……ゲームしようよ……」

「……へ?」

 俊の両手をバインドで縛る。 もう一度、馬乗り状態になった私は俊にいった。

「し、舌でゲームだったよね……」

 あ、あれ? なんだか顔が熱くなってきた……。

「そ、それ漢字が違うような……んぁっ!」

 顔の火照りを隠すために、私は俊の胸に顔を押し付ける。

 押し付けた私の目の前には、その……俊の、ち、乳首があって──ついついそれを触ってしまった。

 ……どうやら俊はこういったのが弱いみたい。 こんな状況なのに、俊の弱点を見つけることができてちょっと嬉しいと思ってしまう。

 私は一度顔を上げて、俊の顔の至近距離にまでいって若干どもりながらも喋った。

「しゅ、俊が悪いからね……? しゅ、俊が舌でゲームなんていったから……わ、私はただ、俊のちょ、挑戦を、う、うけるだけだから……! ほ、他に他意はないよ……?」

 どもりながらも言い切ったフェイトは、もう一度俊の胸に顔を近づけて、緊張した面持ちで俊の乳首をみる。

 そしてゆっくりと指を自分の舌にいれて、十分に湿らせたあと乳首の周辺を円を描くように触り撫でる。

 ゆっくりゆっくりと、焦らすように撫でていく。

 そのたびにバインドで縛られた俊が、体を震わせながらフェイトの名を呼ぶ。

「ふぇ、フェイト……!? だ、ダメだって……」

「ふふ、なんで? 俊の顔も赤いよ?」

 既にフェイトは昔魅せた、あの惚けたような顔をしていた。

 そして余裕があるのか、俊の乳首を撫でながら俊の顔を怪しく見ていた。

 俊は顔を赤くして、ただただその快楽を受けるのみ。

 やがて指での攻撃が飽きてきたのか、フェイトは俊にもわかるように舌をめいっぱい出してその舌先を軽く乳首につけた。

「んぁっ……! だ、ダメだってば……! そ、そんなことしたら……」

「ふぉんなふぉほしたひゃ、ひょうなるほ?」

 舌を出しているため、うまく喋ることができないフェイト。 しかしそれがより一層、場の雰囲気を性のほうに傾ける。

 フェイトの質問に、俊は答えることができない。 ただただフェイトのほうをガン見するばかりである。

 そんな俊をみて、フェイトは笑みを浮かべる。 そして舌先だけでなく、舌全体を使って俊の乳首を舐める。

「ずぅっ……ぺちゃぴちゃっ……んむっ、あっんっ……」

 フェイトの口から吐息が漏れる。 舌は俊の乳首を凌辱し、既に自分のものと化していた。

 そしてそのまま俊の顔に近づく。

「可愛い顔になってるね……。 そんなに乳首を弄られて気持ちいい……?」

 俊の顔に触れながら、もう片方の手でいましがた凌辱した乳首を弄る。

「……その……ひゃぁっ!」

「クスクス……、『ひゃぁっ!』だって。 可愛い声あげちゃって」

 俊は声を上げた理由は至ってシンプル。 フェイトが俊の乳首をつまんだからである。 それによって声をあげることとなった俊だが──その顔は既に羞恥に塗れ、今日の昼ビーチフラッグで見せた勇ましい姿とは打って変わっていた。 さながらウサギのようである。

「けど、俊がいけないんだよ? 私を本気にさせるから……。 ほ、ほんとうは私もこんなことしたくないけど……しょうがないよね」

 額にキスをおとし、もう一方の乳首を舐めはじめる。

 片手は既に終わった乳首を弄りながら、フェイトは一心不乱に舐め続ける。

「んっ、あはっ……なんでかな? 勃ってるよ? ねぇ、なんでかな?」

 勃った乳首をみながら、そう俊に話しかけるフェイト。 その顔はとても嬉しそうである。

「ふぇ、ふぇいと……」

「ん? どうしたの? なに?」

 俊は、はぁはぁ……と荒い息を漏らしながらフェイトの名を呼ぶ。

 そして──

『ひょっとこさ〜ん? もう怒ってませんから皆で大富豪やりましょうよー』

『ひょっとこさん、はいりますよー?』

 ガチャリとドアを開けて、スバルとティアがはいってきた。

 現在の状況

 俊が下、フェイトが上でほとんど抱き合うような形である。 (俊は上半身裸、フェイトは少しだけ着くずれをおこしている)

 両手はバインドで縛られており、フェイトは少しだけ唾液を垂らしている。

 そんな状況。

 時が止まる。

 既にフェイトはいつもの状態に戻っており、あまりの自分の行動に顔が真っ赤になっている。

 俊はこの世の終わりのような顔をしていた。

 そしてスバルとティアは、

「「……ごゆっくり。 革命を期待してますよ」」

 そういってゆっくりとドアを閉めた。

「……なぁ、フェイト……。 このバインド、解除してもらえる……? これバレたらいくら未遂とはいえリンディさんに殺される……」

「う、うん……」

 俊の言葉にフェイトは着崩れを直しながらバインドを解除する。

 バインドを解除された俊は、一度大きく深呼吸をして──

「まってくれ嬢ちゃん! スバル! これは誤解なんだ!!」

 そう声を大にして飛び出した。 いうまでもなく、上半身裸の男がいきなり現れたのだ、リビングには悲鳴が轟く、俊の。

 そんな悲鳴を耳にしながら、フェイトは俊が着ていたじんべいを羽織り呟いた。

「……意気地なし……」




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